シゲの住林戦記

住友林業の敷居を跨いだ時、戦いは始まった

トー・チャン調査団来訪

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「仮契約ってなんだ?」


仮契約を済ませたので早速報告したら、地元方面からトー・チャン一行がすっ飛んできた。


シゲ:「家の契約したよー(仮だけどー)」
トー:「え゛?間取りもう決まったの?」
シゲ:「いや全然、とりあえず仮間取りで契約した」
トー:「は?仮間取り?そんな状態で契約なんて貴方は何を考えてるの?」
シゲ:「仮契約だから買う意図を示す契約なんだって」
トー:「意味分からん、週末そっち行く」



「トー・チャン調査団来訪」


週末の朝、トー・チャンと随伴のカー・チャンが予定通りやってきた。


到着早々、早速PC画面に予算の推移や間取りの変遷、土地の立地条件などをプレゼンし、これまでの一通り経緯の説明を実施。そして「間取りはまだまだ変更できる。」を理解したら今回の契約については概ね満足(理解?)したようだった。


その後昼食を挟んだ第二部、、車に家族と調査団を乗せて実地見学。昔住んでいた目と鼻の先で勝手を知ってるはずなのに、二人であれやこれや周辺を歩き回りながら念入りな実地調査を実施していた。


帰宅後の第三部、、調査団一行様は直ぐさま「方眼用紙は無いか、白紙と定規でも良い」、「今までにもらってきた他のHMの設計プランを全部出しなさい」と言いだし、突然間取りプランニング大会が始まった。


このときカー・チャンの目に留まったのは、なんと三井ホームのサンプル間取りだった。専任設計士が、私の希望を反映させた図面ですらない。


ちなみに住林と私の合作作品は「収納が少なすぎる」の一言であっさり却下(確かにその通りだったけど・・・)。


トー・チャンも別の三井の間取りに釘付け、玄関とトイレの位置関係、和室とリビングの位置関係が「バランスが良い」とのことらしい。ただ、「これは階段が成り立ってない。狭すぎる」とそれもダメだし。そして間取り素人の私に「家の作り方のなんたるか」をたたき込んで(注1)、彼らの納得する図面(町作りガイドブック考慮も込み!)をサクッと仕上げて、嵐のように去って行った。


(注1):彼らは建築の業界人ではなく、自分の家設計や実家リフォーム等で延べ4度ほど間取りを造ったり、国内外を転勤や旅行でいろんな住居を見聞したり、普段でも面白そうな間取り広告を見つけると改造し始める等など、とどのつまり単なる間取りマニアである。



「調査団 去りしあと」


この後住林と契約間取りをベースとした間取りの改造試行錯誤をしたが、結局しっくり来るものが出来ず、煮詰まって思考停止状態に陥った私はこのときに造った間取りをCADで清書し住林に持参してみることにした。


設計Bさんは「誰がこの間取りを考えたのか?」と言い放ち(褒められたのか、話にならんという意図かどちらかは不明)、そこから現在の最終間取りに発展したのだから、それなりの作品だったのでは無いかと思う(自家自賛!)。


果たして住んでみてどうなることやら、今から楽しみである。

誤記だらけの仮契約書事件

「同時契約をお願いしたい」


購入を希望していた土地は条件付きの土地だった。


しかし仮契約を結ぶ直前くらいから営業Aさんは、よく分からないことを言いだしていた。


土地の購入契約と住友林業の家の契約の期限が異なるが、同時契約をお願いしたい。


私は何故契約を2回結ばなければならないのかそもそも理解できていなかったが、営業さんの言葉に動揺して「土地の期限が来るのならそれは直ぐにしよう。但し御社でのまだ間取りも何も決まっていない状態なので、契約期限が社則に則って間が空けられるなら開けたい。」との申し伝えに対し


住林は「同時でお願いしたい」の一点張り


「『お願い』で有れば断る。社則に違反しないなら何ら問題ないはずだ」と応戦するも聞く耳持たず。営業Aさんは「契約機会の逸失による賠償」云々言って私を余計に混乱させまくり、最後までしっくりくる説明は受けられなかった。


しかし、本音は買うつもりマンマンで無用な衝突は避けたかったので「嫁がOKなら良いかな」と営業マンの口上を嫁に聞かせた上で最終GOをだした。


このやりとりからの教訓は、住林に関して言えばこの「お願いする」のフレーズは基本住林都合なので、施主に少しでも都合が悪ければ容赦なく強気に出たら良いと思ったこと。


「お願い」していると言うことは「強制できないなにかがある」ということなので、見す見す主導権を手放す道理はない。私もこの後設計段階で何度もこのフレーズを浴びせられたが、このカラクリに気がついてからは私は断固として受け付けないようにした。


住林の『お願い』は、『お断りできる』(ここテストに出ます)



「契約締結」

とうとうその日がやってきた。営業Aさんが自宅を訪問してきたが、私は仕事の関係で訪問時間に帰宅できなかったので前半の説明は嫁が受け、嫁が受けた説明資料に私がサインをするという「大丈夫かコレ?」な流れだった。博識で絶対間違いを犯さないスミリンさん(棒読み)は案の定後日「契約の時説明しましたけど」というムカつくこの上ない言葉を浴びせてくれたりした。


契約に当たってのサプライズは、追加の値引き(定額)だった。ところがもう一つ余計なオマケをもってきていた。それは空調機本体。


それまで一切本体について語ったことなかったのに、突然契約締結の当日初めて、しかもうちの宗派と異なるメーカの物を積んできた(ウチは代々P社しか買ったことないんだよ!)。


シゲ:「空調本体なんて、頼んでませんけど?」
営A:「お安くしておきますので」
シゲ:「要らないよ」
営A:「見積もり用と言うことで、一応積んでないお見積もりもコチラにあります。積んでおくだけです。」
シゲ:「積むだけなら・・・・でも本当に要らないから(うちはそのメーカ検討したことないんだもの)


このとき「積むだけなら後で断れば良い」と気楽に考えていました。しかし、これがやっぱり後に大問題の引き金となるのですが、それはまた別の機会に。


ところで、この契約は仮の契約書とはいえお互いサインを交わすちゃんとした書類なのですが、博識で絶対間違いを犯さないスミリンさん(棒読み)は見積もり用の仮間取りとはいえ図面には誤記があるわ(取りやめた以前の間取りの残骸ラインが多数残って図面が破綻してる)、契約条文の内容に誤記がある(私が契約書通りに行動したら君たち大損だよ)見積もり記載内容に誤記があったりと散々な状態。


「あなた一度でも書類に目を通して、自主点検してこの書類持ってきましたか??貴方だけじゃ無く承認者も含め何見てたの?住友林業の承認印は飾りですか!!!(激怒)」というレベルの代物だった。


契約書は条文内容、記載されている全ての数字、図面の内容などミリミリと重箱の隅をつついて穴が空くレベルでチェックすべし」うちは上記の通り、誤記オンパレードで突き返してやろうとどれだけ思ったことか!!住林大丈夫か?


結局図面の今のところ差し替えやってないし!
仮の間取りだから私は良いけど、会社の姿勢としてどうなんでしょ?


「住林の仮契約って何?」


他のHMでは判らないが、この段階で契約書で合意したのは結局
・家の主要な仕様とその割引率の合意


つまり、これ以降は間取り変更は設計図期限まで可能であるが、金額に関してはよっぽどが無い限り追加値引きは難しいのである。


設計段階における追加のオマケ、、、いわゆる他のHMでいうところ「サービスしときます」「アップグレード無料」の類いは結局なかった。行政の補助金も建築のタイミングの関係で一切なし。旨味ってナンダロ。


恋は盲目とはよく言った物で、当時の私はなーんにも見えていませんでした。

契約前の戦いⅢ 三つ巴の対決の果てに

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「こちらの予算に合わせて見積もりだしてるでしょ?」


住林の営業Aさんには最初に会ったときに総予算を伝えていた。
というか情報を吸い出されていた(笑


実はこれが私の最初の住林に対する失敗で、回答した当時の素人だった私はなんとほぼ正直な値段を伝えてしまっていたのである!


とは言え、なぜそう判断したかというと、購入を希望した土地に実際にどのような家が建つのかを記した住林オリジナル参考間取りとサンプル価格を見せてもらい、記載の金額が予算を数百万下回っていたので、「正直値で問題ない」と判断したためだった。


ところが蓋を開けると、設計Bさん直伝の「価格を抑える鉄則」を全て守っているにもかかわらず、予算直近を攻めてきたのである。


「サンプルの家と同じ土地条件、ほぼ同じ建坪なのになぜ私の坪単価は高くなるのでしょうか。一部オプションを増やしているのである程度の増加は当然として、御社の言う価格を抑える方法を全て実践してなぜ見積もり金額が百万単位で上がるのでしょうか?説明がなく、単に最初に伝えた予算の少し下を狙っただけの見積もりにしか見えず、非常に不愉快です。」


初めてまともに反論すると、営業Aさんは「検討します」といって下がっていった。



「今お伝えするんですか!?」


「不愉快です」と伝えた数日後、営業Aさんから電話があった。
「いろいろ頑張って希望に近いお値段が出せそうですのでお楽しみにしていてください!!」とのこと。「もったいぶらずに概算を教えてください」と言ったら、
回答は「今お伝えするんですか??」と言って結局教えてくれなかった(汗。



「特別値段ですよ!」


次の面会日、
営A:「前の見積もりからいろいろ頑張って床暖房の業者が頑張って乾燥機はサービス(注1)などして、当初のサンプル見積もりに近いお値段が出ました」


営A:「(急に小さな声で)シゲさんだけ特別値引きしています、既に会社の値引き基準値を上回っていて、別途許可を得なくてはいけないレベルですが、任せてください(注2)


、、、と言い出した。私はこの手のクサイ小芝居と根拠のない決まり文句は大嫌いで、この時初めて「この人ダメかも」と直感した。この時の直感を信じていれば・・・・


(注1):実はこの床暖房と浴室乾燥機のセット割引、頑張ったのでもなんでもなく実は最初からそのプランなのを分解して高くしているだけだった。後日住林関係者が「元々そういうセットです」と呟いて発覚。


(注2):「住友林業の家本体の割引上限は10%までと決まっている(ここテストに出ます)」と何処まで本当かわからないが後日住友林業関係者から聞いた。そもそも本体代金を元からボッてたら有名無実何じゃ無いかと疑問が頭をよぎったが、黙っておいた(汗。なお、あくまで本体代金なので提案費用の割引は別枠な模様(規定外の事やってるんですよとか言ってましたが、XXO万円ほど定額で割引いてくれました。)どちらにせよ当家の割引率は上記の規定通りで問題ないハズ。どちらか、またはどちらからも騙されたのか??



「住友林業最終プレゼンテーション」


其れから暫くして、とうとう契約前の住友林業最終プレゼンテーションの時が来た。
といってもこの時点で他社が自滅していったのでほぼほぼ住林一択だった。


そんななか最終打ち合わせの日、営業Aさんは伝えていたコンペチターであるHMとの対比資料をもってきてくれた。


「住林は多少他社より初期の費用が高くても、長く住み続けると結局はリーズナブルです。損はさせませんよ!30年の維持費はX00万円以下です!」


住林維持費は以前三井にもらった維持費より少し高かったが、私はこの数字をあろうことか


「他社も結局同じような値段になるだろう、多少の金額の差はあれどそんなに大きな差は発生しない。住友林業は現実的な数値を出していて好ましい」


などと、逆に好印象にとらえて最終プレゼンを終えたのだった!!!


今考えると、これだけフラグが乱立していて何故住林を選んだのか、当時の自分に会うことができるならひっぱたいてやりたい気分です。


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補足:コンペチター=競合する企業。この場合私が住友林業以外に訪問したHMのこと。

三井ホーム会談

「いざ三井のショールームへ」


一番最初にコンタクトを取った三井ホームだが、三井ホームのショールームに訪れたのは比較的遅かった。住林が思いの外プッシュしてきてその間に打ち合わせを何回も入れてきただけで特に他意は無いのだが。


ただ言えるのは、後にも先にもショールームの豪勢さでは三井が断トツの1番だった。
というのも、初会合で何故かウチのアパートのリビングが4つ以上入りそうな最奥の応接室に連れて行かれたからである。


「見せてもらおうかデザインの三井の力を!」


豪華な応接室で、専任デザイナーと初めて顔を合わせた。
そして間取りについても見せてもらった。


家の希望としては営業マンに住友林業とほぼ同じ条件を伝えていたが、こちらは普通に1Fリビング、そのほか細かい要望も聞いてくれていて非常にソツ無く纏まっていた。


ちなみにロフトの進入口はこちらも固定階段でしたが、ちゃんと高さは1.4mでした!
【参考 ○○林業の初期案は約1mでした】

印象としては
・デザインはやはり装飾多めな感じだが削れば良いかな。
・部屋割りは無難だがもう少し工夫が必要かな。
・家の駐車場から家の裏の至る両脇の通路が正味の幅が400mm程度しか無い。


一番驚いたのは、このとき提示された30年間で掛かる維持費がナント200万円以下!であること。思いの外安い。(実際はどうなんでしょ?)



「ちょっと強引じゃないですか」


三井ホームの営業マンにやはり競合について聞かれたので接触している会社について話す、すると営業マンは早くハンコをと迫る。。。


ハンコが欲しいのも判るし、序章で押さえた土地をいつまでも押さえておけないのも判る。だが少々強引なこのやりとりがあまり好ましくなかった。


仕舞いには「住友林業は協定違反なのでクレームを入れましょうか!!」とまで言い出した。
『えー、なんで??そんな勝手な事しないでー、何の協定違反なのーー』とう心の叫びも空しく、後日住林の営業マンから三井からなにか連絡があったことを伺わせられた(よく考えたらこの住林の対応もOUTな気がするが、当時の私は既に住林に傾いていたこともあり、盲目であった)。


その他、渡すと言っていた半注文住宅に必要なプラン集をくれなかった。しかも2回も。早く間取りいじりがしたかったのに、コレが無いと間取りの工夫のしようが無い。


この結果「余計なことをされた」「言ったことを守らない」「間取りの設計が出来ない」と一気に三井ホームに対してネガティブイメージが拡大してしまったまま土地の取り置き期限を迎えてしまい、嫁と相談の結果お断りの連絡をしたのだった。


ちなみに私は「言ったことを守る」は契約の要であると考えている。住友林業もこの時点では大丈夫であったが、契約を取った後の住友林業は「契約不履行級」の嵐が吹き荒れるのであるが、それはまた別のお話。

トヨタホーム偵察オペレーション

「トヨタホームは安い?」


「トヨタホームは安い」という印象があった。
なぜなら去年トヨタホームで家を建てた知人がそう言っていたからである。


正確には「パナホームよりトヨタホームの方が安い。」だったかな。
私には正直パナホームに高級イメージは無かったので、「トヨタホーム=安い」の式が成り立っていた。



「ショールーム訪問」


2社と接触したところでもう1社接触を試みることにした。そのショールームにはガイドブックに載っていたダサイタイルなど実物展示があるらしい。


早速予約し訪問してトヨタホームの営業さんと面会。


またもや営業は情報の吸い上げに掛かるが、前2社の時から少し間が有ったため落ち着いて対応。とりあえず予算は、HMに対する費用ではなくて家に投資可能な費用の絶対防衛ラインから2割程度を引いて伝えた。なぜなら初期プランから知識が上がると、どうしてもアレもコレも欲しくなり見積もりが上がってしまいがち、それに二次外構工事や新調家具購入費、引っ越し費用も必要だからである。
某○林は仮契約を大きめに割り引き、本契約では正体不明な本体見積で取り戻している?と疑っている、詳細はいつか。


「トヨタホームは高い?」


鉄骨で構造を造り、その構造は工場で作ってくるのを特徴としているなどと一通りの説明をうける。工場で殆どを作ってくる分、運搬に伴うユニットサイズの制約があり、その点住友林業よりも設計自由度が落ちるのはマイナスかな?程度の心積もりで商談突入。


T営:「ご予算は幾ら位でお考えでしょうか」


シゲ:「XXOO万円程度かな」(住林や三井に提示した金額より少し低め)


T営:「だいたいその程度ですが、標準的にはもう少し掛かるかもしれません」


シゲ:「御社は工場で先程説明頂いたように「限られた職人の数で均一の品質を保つ」コストダウンを測られているならば、少し安めに考えていたのですが」


T営:「いえ逆です。うちは高いんです


シゲ:「なぜでしょうか」


T営:「他社と比べ、高級な材質を使っているからです。例えば換気システムなどは他社に卸している側なので機能の優れた最新機種が標準装備で、鉄骨も木造と比べ値は張りますが断然丈夫です。」


シゲ:「高級品を使って工場一括生産等でコストを抑えつつ、リーズナブルに提供なら魅力がありますが、高級品を使って高いのは当たり前で何の魅力も感じませんよ。」


T営:「でも、木造住宅は30年持ちませんよ!!?」


シゲ:「木造住宅に関して祖父母の家ですら戦前から普通に現役、近代HM実例で言うと○○の木造住宅を40年以上普通に使っている例をいくつも知っていますが、そこら辺はどうお考えでしょうか?」





・・・と反論したは良いけど、この後のトヨタホームの回答をあまり覚えていない。予想外の反論だったのか、T営業さんは「構造の保証の話です!ウチは構造60年保証です」「じゃあ何故○○さんと契約しないんですか?」などと言っていたような気がするが・・・??


そもそも「住友林業より設計自由度が低くて高い家と、T営業さんに強烈インプットされてしまい急速に興味を失ってしまった」が局地的記憶喪失の原因かと思われる。


結局値段が住友林業とあまり変わらず、特に他に光るモノがなかったため嫁的にもプッシュ理由が見いだせず、早々に夫婦そろって「無し」という結論に達し、とりあえず対住林とするための材料をもらうことにして、ショールームを後にした。




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略語:HM=ハウスメーカーの略。トヨタホームや三井ホーム、住友林業などの大手住宅メーカを指す。決して弁当屋チェーンの事ではない。